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食事提供体制加算とは|対象サービス・低所得者要件・経過措置を解説

  • 執筆者の写真: 和久 竹村
    和久 竹村
  • 19 時間前
  • 読了時間: 7分

食事提供体制加算(しょくじていきょうたいせいかさん。利用者へ一定の体制で食事を提供した場合に算定できる加算)は、障害福祉サービスの収入に直結する一方、要件の読み違えによる返還リスクも多い項目です。本記事では行政書士監修の立場から、対象サービス・低所得者等の要件・経過措置の取扱いを整理します。


結論


食事提供体制加算は、生活保護受給世帯・市町村民税非課税世帯・一定の所得割未満といった「低所得者等」の利用者に対し、要件を満たして食事を提供した場合に1日あたり30単位を算定できる加算です。本加算はもともと経過措置として設けられていましたが、令和6年度報酬改定で令和9年3月31日まで延長されることとなりました(厚生労働省の報酬改定資料)。ただし延長にあたり、管理栄養士・栄養士の関与や摂食量・体重等の記録といった栄養面の要件が追加されている点に注意が必要です。経過措置や単位は改定ごとに変わり、指定権者(都道府県・市町村等)により運用が異なるため、必ず最新の告示・留意事項通知および指定権者の案内で要確認としてください。


食事提供体制加算とは


加算の趣旨


食事提供体制加算は、低所得の利用者が安心して食事を受けられるよう、事業所が栄養面に配慮した食事提供の体制を整えていることを評価する加算です。利用者本人の食費負担そのものを軽減する制度とは性質が異なり、あくまで「提供体制」を評価するものである点が名称のとおりのポイントです。


単位数


単位数は1日あたり30単位とされています(対象となる利用者について、提供日ごとに算定)。ただし単位はサービス種別や改定の状況によって取扱いが異なり得るため、自事業所の種別における正確な単位・算定方法は、最新の報酬告示と留意事項通知、および指定権者の案内で必ず確認してください。本記事の数値は記載時点の一般的な整理であり、断定的な金額算定の根拠としないようお願いします。


対象となるサービス種別


食事提供体制加算を算定できる主なサービスとして、一般に次のものが挙げられます。


  • 生活介護

  • 自立訓練(機能訓練・生活訓練)

  • 就労移行支援

  • 就労継続支援A型・就労継続支援B型

  • 短期入所 など


サービス種別ごとに単位や算定上の細かな取扱いが異なる場合があるため、自事業所が該当するかどうかは指定権者および留意事項通知でご確認ください。なお、施設入所支援を利用している日については、補足給付(特定入所者に対する給付)が日単位で支給されることから、本加算は算定できないものとされている点に留意が必要です(厚生労働省の留意事項通知の考え方)。


低所得者等の要件


対象となる利用者


本加算の対象は「低所得者等」であって、計画に基づき食事の提供を行うこととなっている利用者です。低所得者等は、一般に次のいずれかに該当する者とされています。


  • 生活保護受給世帯

  • 市町村民税非課税世帯

  • 市町村民税所得割の額が28万円未満である者


ただし、特定支給決定障害者については所得割の額が16万円未満とされるなど、区分によって基準が異なります。所得割の基準額や世帯の範囲の判定は誤りが起きやすいため、利用者ごとに支給決定の内容と所得区分を確認のうえ算定してください。判定の細部は指定権者により運用が異なることがあります。


判定にあたっての注意


低所得者等の判定は、利用者の所得区分を示す書類等に基づいて行います。所得区分は更新により変わり得るため、年度や時点によって対象・非対象が変動する点に注意が必要です。対象外の利用者について誤って算定すると、後日の実地指導等で返還を求められるおそれがあります。


令和6年度報酬改定と経過措置


経過措置の延長


食事提供体制加算は、もともと期限を区切った経過措置として運用されてきました。直近の取扱いとして、令和6年度障害福祉サービス等報酬改定において、食事提供時における栄養面での配慮を評価する観点から、一定の要件を満たす場合に評価することとし、経過措置を令和9年3月31日まで延長することとされました(厚生労働省の報酬改定資料)。


経過措置の期限や取扱いは改定のたびに見直される性質のものです。次回以降の改定で再延長・廃止・要件変更のいずれとなるかは現時点では確定しておらず、必ず最新の告示・通知で要確認としてください。本記事の内容をもって将来の継続を保証するものではありません。


追加された栄養面の要件


令和6年度改定では、経過措置の延長にあわせて栄養面の要件が追加されました。一般に、従来の要件に加えて次の3点を満たすことが求められるとされています。


  • 管理栄養士または栄養士が献立作成に関与していること(外部委託も可)。または栄養ケア・ステーションや保健所等の管理栄養士・栄養士が栄養面について確認した献立であること

  • 利用者ごとの摂食量を記録していること

  • 利用者ごとの体重やBMI(体格指数)を概ね6か月に1回記録していること


これらの要件・記録方法の詳細は、留意事項通知や報酬改定Q&A(令和6年度障害福祉サービス等報酬改定等に関するQ&A)で示されています。要件の解釈や記録の運用は指定権者によって細部が異なることがあるため、届出前に確認することをおすすめします。


算定にあたっての実務上の注意点


記録と体制の整備


栄養面の要件が追加されたことで、献立への管理栄養士・栄養士の関与を示す記録、利用者ごとの摂食量の記録、体重・BMIの定期記録など、書類の整備が一段と重要になりました。これらの記録は実地指導の確認対象となり得るため、算定開始時点から継続的に残しておくことが望まれます。


届出と指定権者への確認


加算の算定には、原則として事前の届出が必要です。届出様式や添付書類、要件の細かな解釈は指定権者(都道府県・指定都市・中核市・市町村等)により異なります。経過措置の取扱いや栄養士配置に代わる体制の認め方なども含め、開始前に自治体の最新案内を確認してください。本記事は一般的な制度解説であり、個別事案の可否を保証するものではありません。


FAQ(よくある質問)


Q1. 食事提供体制加算は誰でも算定できますか。


A. いいえ。対象は「低所得者等」であって、計画に基づき食事提供を行うこととなっている利用者です。生活保護受給世帯、市町村民税非課税世帯、所得割が一定額未満の者などが該当します。所得区分の判定は利用者ごとに行ってください。


Q2. 経過措置はいつまで続きますか。


A. 令和6年度報酬改定で、経過措置は令和9年3月31日まで延長されることとされました。ただし期限や取扱いは改定ごとに見直されるため、将来の継続は確定していません。最新の告示・通知で要確認です。


Q3. 栄養士がいなくても算定できますか。


A. 令和6年度改定で栄養面の要件が追加され、管理栄養士・栄養士が献立作成に関与する、または栄養ケア・ステーション・保健所等の管理栄養士・栄養士が栄養面を確認した献立であることなどが求められています。外部委託や外部確認による方法が認められる場合もありますが、運用は指定権者により異なるため確認が必要です。


Q4. 単位数はいくらですか。


A. 一般に1日あたり30単位とされています。ただしサービス種別や改定状況によって取扱いが異なり得るため、自事業所の種別における正確な単位は最新の報酬告示でご確認ください。


Q5. 施設入所支援の利用日も算定できますか。


A. 施設入所支援を利用している日については、補足給付が日単位で支給されることから、本加算は算定できないものとされています。重複算定とならないよう留意してください。


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※本記事は記載時点の公開情報をもとにした一般的な解説であり、特定の事業所における算定可否を保証するものではありません。食事提供体制加算の要件・単位・経過措置は、厚生労働省の報酬告示・留意事項通知・Q&Aおよび指定権者の案内により変更されることがあります。算定の可否や届出の詳細は、最新の公式情報および指定権者へご確認ください。要件の確認・届出に関するご相談は、行政書士 結和法務事務所までお気軽にお問い合わせください。

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