
栃木県・宇都宮市での共同生活援助の開業|障害福祉サービス専門の行政書士
宇都宮市でグループホームを開業する
指定申請ガイド
宇都宮市でグループホームを開業するときの指定権者は、中核市である宇都宮市です。指定は毎月1日付、書類の締切は前月15日。その前に事前相談(電話予約制)があります。グループホームは就労継続支援B型のような総量規制の対象ではなく、宇都宮市は計画のなかで「整備を促進する」と書いている数少ない分野です。ただし宇都宮市には独自の「立地指導指針」があり、物件の選び方を間違えると契約した家が使えません。このページでは、その指針の中身から、3つの類型、居室や消防の基準、窓口の進め方まで、実務で見てきたことをまとめています。
最終更新 2026-10-22 監修:行政書士 竹村和久
宇都宮市のグループホームは、いま相談しやすい分野です
結論就労継続支援B型・A型・生活介護は、障害者総合支援法第36条第5項の総量規制の対象です。
宇都宮市では供給が充足ぎみで、新規の指定は抑え気味に判断される可能性があります。グループホーム(共同生活援助)は、この総量規制の対象外です。
それだけではありません。宇都宮市は第7期障がい福祉サービス計画で、親なき後や重度化・高齢化に対応する「住まいの場の確保」を重点課題に置き、グループホームの整備を促進すると書いています。計画期間で定員349人・49棟の増を見込む数字です。市内のグループホームはWAM NETで83か所(2026年3月末)。少なくはありませんが、行政が増やしたいと言っている分野は、申請する側にとって追い風です。
総量規制
対象外(B型・A型・生活介護は対象)
市の方針
第7期計画で「整備を促進」。定員349人・49棟の増を見込む
市内の供給
グループホーム83か所(WAM NET・2026年3月末)
窓口
宇都宮市 保健福祉部 保健福祉総務課 法人・施設グループ(市役所2階 D-4番窓口)
TEL 028-632-2918 事前相談は電話予約制
宇都宮市独自の「立地指導指針」|ここを知らずに物件を決めてはいけない
他の自治体にはない、宇都宮市だけの条件です
結論宇都宮市には、グループホームの立地に関する独自の指導指針があります。
正式には「指定共同生活援助に係る共同生活住居を設置する場合の立地に関する指導指針」、平成30年12月1日適用です。根拠は障害者総合支援法と、宇都宮市の指定サービス基準条例(平成25年条例第9号)の第181条第1項。
正直に言うと、ここを読まずに物件を探し始める方が多い。入所施設の敷地のそば、あるいは自分の通所事業所と同じ敷地に建てたい、という計画は、この指針で止まることがあります。
入所施設・病院の「敷地外」にあること
条例第181条第1項により、グループホームは入所施設や病院の敷地外に置く必要があります。宇都宮市は、敷地の内か外かを土地の所有関係だけでなく周辺環境や地域の実情で総合的に判断するとしていて、次の4つをすべて満たす場合に「敷地外」と判断します。
独立性
管理・運営の面で、入所施設等から独立していること
出入口
グループホームの出入口(門)が入所施設等と別に設けられていること
公道
入所施設等の敷地を通らずに、公道へ直接出られること
設備
居間・食堂・浴室などの設備を入所施設等と共用していないこと
日中活動系サービスとの「同一敷地内」は原則不可、条件付きで可
グループホームは、日中活動系サービス事業所(生活介護や就労継続支援など)と同一敷地内にならないのが原則です。ただし宇都宮市は、重度化・高齢化や親なき後への対応という背景から、次の条件をすべて満たす場合に限って同一敷地内の設置を認めています。検討する場合は、事前に市へ相談することが求められています。
独立性
管理・運営の面で、日中活動系サービス事業所から独立していること
設備
居間・食堂・浴室などの設備を共用していないこと
建物
マンション等の同じ建物に置く場合は、出入口を別に確保するなど、機能的に完全に独立した構造であること
地域交流
入所施設のような生活にならないよう、年間を通じた地域住民との交流の機会を確保すること。日中活動の選択では同一敷地内だけでなく周辺の事業所も広く選択肢として示し、利用者・家族の意向を確認すること
計画
意向確認の結果、同一敷地内の日中活動系サービスを希望する場合は、個別支援計画に位置付けること(実地指導等で確認されます)
グループホームの3類型|最初に「どの型か」を決める
結論共同生活援助には3つの類型があり、職員の配置と支援の体制が違います。
事前相談の前に、どの類型で開業するかを決めておいてください。ここが決まらないと、人員も物件も設計できません。
介護サービス包括型
事業所の職員が、入浴・排せつ・食事などの介護も提供する。最も一般的な型
外部サービス利用型
介護は外部の居宅介護事業所に委託し、グループホームは日常生活の支援と調整を担う
日中サービス支援型
平成30年4月創設。重度化・高齢化に対応し、日中も夜間も常時の支援体制を確保する型
人員は、どの型でも管理者とサービス管理責任者(利用者30人に1人以上)、世話人、生活支援員が基本です。世話人は介護サービス包括型・外部サービス利用型で利用者6人に1人以上、日中サービス支援型では5人に1人以上。生活支援員の数は利用者の障害支援区分で決まります。類型ごとの添付書類や体制の細かな取扱いは、宇都宮市の事前相談で類型を特定したうえで確認します。
居室の広さと定員はどこまで必要?
居室
1居室の定員は1人。収納設備を除いた床面積が7.43㎡以上(和室で約4.5畳)
定員
1つの共同生活住居(ユニット)の入居定員は2人以上10人以下が原則
共用部
居間・食堂など、共同生活にふさわしい設備を設けること
確認事項
既存の建物を使う場合の定員の扱い、宇都宮市独自の上乗せ基準の有無は事前相談で確認
物件を見るときは、まず居室が7.43㎡取れるかを図面で数えます。4.5畳の和室は押入れを除くとぎりぎりのことがあり、収納の扱いで判断が分かれます。平面図を持って事前相談に行くのは、このためです。
見落としやすい「消防」と「建築」
結論グループホームは、物件が使えるかどうかの判断で消防と建築が特に重要です。
通所の事業所より条件が厳しい。
消防
入居者の避難の状況により「(6)項ロ」か「(6)項ハ」に区分されます。自力避難が難しい方の割合などで区分が変わり、(6)項ロになるとスプリンクラー設備などが原則必要になり、工事費が大きく変わります。管轄は宇都宮市消防局
建築
一戸建て住宅をグループホームにすると、建築基準法上の用途が「寄宿舎」などになります。床面積が200㎡を超えると用途変更の確認申請が必要で、間仕切り壁や防火区画の基準への適合を求められることがあります
私が宅地建物取引士として物件調査から入るのは、ここで止まる案件を何度も見てきたからです。検査済証のない建物、既存不適格の建物は、用途変更の段階で動かなくなります。消防の区分と建築の扱いは物件ごとに違うので、契約前に消防局と建築指導課へ確認に行きます。
いつまでに申請すれば、いつ開業できる?|前月15日締切・毎月1日指定
グループホームの指定は毎月1日付です。指定を受けたい月の前月15日までに、申請書類を全部そろえて提出します。4月1日に開業したいなら、3月15日が締切。その前に事前相談があり、電話で予約してから行きます。
一
二
三
四
五
六
宇都宮市でグループホームを開業するのに必要な書類は?
結論宇都宮市が配布する令和8年度版の様式を使います。
中心になるのは様式第1号(指定・更新・指定変更申請書および付表)と「指定申請に係る添付書類一覧」、様式第14号(勤務形態一覧表)です。加算の届出(介護給付費等算定に関する届出)も同時に提出します。グループホーム固有の様式の有無は、様式集と事前相談で確認します。
当事務所の対応
結論福祉専門の行政書士として、全国の事業者さんの障害福祉サービスの指定申請を支援してきました。
グループホームでは、立地指導指針を踏まえた物件の適合確認、3類型の選定、消防・建築の確認の段取り、事前相談の電話予約と現地同席、様式一式の作成と提出まで一貫して対応します。遠方の方もオンラインを併用し、現地が必要な事前相談には同席します。相模原から宇都宮への訪問は、1回につき交通費5,000円と決めています。
開業資金や残高証明書の金額感は、類型と規模で変わります。ご相談のときに、実際の申請で見てきた数字をお伝えします。
近隣の対応地域と参考記事
結論栃木県・近隣の市の同じ種別のガイドと、運営に役立つ記事へのリンクです。
同じ栃木県や近隣の市の開業ガイドです。指定権者が違えば締切も総量規制も変わるので、候補地が複数あるときは見比べてください。
いわき市のGH開業ガイド 郡山市のGH開業ガイド 高崎市のGH開業ガイド 前橋市のGH開業ガイド 水戸市のGH開業ガイド
GHの運営や加算の考え方は、ブログの解説記事にまとめています。
宇都宮市のグループホーム開業でよくあるご質問
宇都宮市でグループホームは新規開業しやすいですか?
グループホームは総量規制(障害者総合支援法第36条第5項)の対象外で、宇都宮市も第7期障がい福祉サービス計画で「整備を促進」と明記しています(計画期間で定員349人・49棟の増を見込む)。新規指定が抑えられがちな就労継続支援B型などと比べると、行政が後押ししている分野です。ただし宇都宮市独自の立地指導指針など、物件の条件確認は必要です。
物件選びで宇都宮市ならではの注意点はありますか?
宇都宮市には独自の「立地指導指針」(平成30年12月1日適用)があります。入所施設や病院の敷地外であること、日中活動系サービス事業所との同一敷地内設置は原則不可(条件をすべて満たす場合のみ可)などが定められています。入所施設の近くや、通所事業所との併設を考える場合は、物件を契約する前の事前相談が欠かせません。
居室の広さや定員の基準は?
1居室の定員は1人、収納を除いた床面積は7.43㎡以上(和室で約4.5畳)が基準です。1つの共同生活住居(ユニット)の入居定員は原則2人以上10人以下です。既存の建物を使う場合の定員の扱いや、宇都宮市独自の上乗せ基準の有無は、事前相談で確認します。
消防や建築で気をつけることは?
消防法上は、入居者の避難の状況によって(6)項ロと(6)項ハに区分され、(6)項ロになるとスプリンクラー設備などが原則必要になり、工事費が大きく変わります。建築基準法上は、一戸建てをグループホームにすると用途が「寄宿舎」などになり、床面積200㎡を超えると用途変更の確認申請が要ります。どちらも物件を契約する前に、宇都宮市消防局と建築部局で確認します。
グループホームの3類型はどう選べばいいですか?
介護サービス包括型(職員が介護も提供する、最も一般的な型)、外部サービス利用型(介護は外部の居宅介護事業所に委託)、日中サービス支援型(日中も夜間も常時の支援体制をとる型)の3つです。想定する利用者の障害支援区分と、用意できる職員体制で決めます。事前相談の前に類型を決めておくと、話が早く進みます。
申請はいつまでに出せば、いつ開業できますか?
宇都宮市は毎月1日付の指定で、前月15日までに全書類の提出が必要です(4月1日指定なら3月15日まで)。その前に事前相談(電話予約制)があり、グループホームは消防・建築の確認にも時間がかかるので、開業したい月の半年前には動き始めるのが現実的です。
この内容は、私自身の実務経験と宇都宮市の公式資料(立地指導指針・令和8年度版様式・第7期障がい福祉サービス計画)をもとにしています。制度改正や個別の事情で変わるため、物件確定後は必ず宇都宮市の担当課・消防局・建築指導課で最新の運用をご確認ください。
監修:行政書士 竹村和久(行政書士登録 第25092876号) 障害福祉サービスの指定申請を専門とする行政書士が内容を確認しています。
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